「関西ものづくり新撰」は、近畿経済産業局が新産業・新市場創出を促進するために実行しているもので、販路開拓に意欲のある関西ものづくり中小企業が独自に開発した製品・技術のビジネス拡大を応援する取組です。
関西のものづくり中小企業が開発した製品・技術を広く募集し、応募したものについて、有識者で構成される選定委員会で審査がおこなわれます。
その結果、特に「優れた」「売れる」ものを「関西ものづくり新撰」として選定されます。
また、この事業は、サポイン事業(戦略的基盤技術高度化支援事業)により開発された製品・技術の販路開拓や、サポイン事業対象案件の発掘も目的とされています。
【電気駆動によらない、手術中の廃液処理装置(オペサクション)】
本製品は、手術室内に設置されている酸素や空気圧のみを駆動源とする廃液を回収・洗浄する廃液処理装置です。
従来、手術中に発生する血液や灌流液の排液処理は、ポンプで吸引し、廃液を回収、手作業で排液洗浄を行うため感染症を誘発する恐れがあり、運搬、廃棄及び洗浄作業は注意を要する危険な作業となっていましたが、本製品では廃液に直接触れることもなく安全に作業できます。
開発に当たっては医療現場の手術補助作業を担う看護師からの要望、また試作装置の改善・改良には外科病院の協力のもとで製品化を進め、医療手術現場の作業負荷の軽減及び処理コストの削減を実現しました。
【痰吸引瓶の自動消毒・洗浄装置】
現在、病院・介護施設等で使用されている痰吸引器の吸引瓶に溜った汚物は、必ず瓶のキャップを外して処理をする必要があります。
この排液・洗浄の家庭において、汚物の飛散付着等が院内感染の一要因となっています。
本製品は、この問題を解決する為に、吸引瓶のキャップを外すことなく、汚物の吸引(洗浄・除菌)排液を自動で行い、院内感染を予防する処理装置として開発したものです。